○クロアゲハ Part1
あげはちょう【揚羽蝶・鳳蝶】
アゲハチョウ科のチョウの総称。また、特に同科のナミアゲハの通称。翅は緑黄地に黒条・黒斑があり、開張8~12cm。
幼虫は柑橘類に産卵し、その葉を食して5齢幼虫(終齢幼虫)成長する。その後蛹を作り数ヶ月後にふ化して成虫になる
幼虫が柑橘類の葉を食い荒らす害虫でもある。
以下は、2009(H21)年7~9月、自宅における一連の記録写真
生息地:台湾、中国からヒマラヤにかけて広く分布、日本においては、本州以南の都市近郊や山地 成長過程: 幼虫の食草は、ミカン、カラタチ、ユズ、サンショウ、キンカンなどの柑橘類の葉を食して幼齢幼虫(脱皮を繰り返し5齢幼虫を経て蛹になる)から終齢幼虫まで住む。羽化ご成虫として飛び立つ。 成虫の前翅長は45~70mm。 雌の成虫は翅の表裏とも黒色で、裏面には後翅外縁に赤斑が並び、日本産のものには尾状突起がある。 |
![]() 拡大して雌雄の羽根の違いをみる |
雌雄の区別・見分け方…メスに多くの特徴がある ♂:後羽根の前縁に白色条 前羽根の地色は濃い ♀:後羽根の前縁に白色条なし。 前羽根の地色はうすい。黒色の翅脈間及び中室内の黒条が目立つ。 後羽根の肛角及び亜外縁部に出現する橙赤色の班紋(亜外縁部に並ぶ大形の班紋)がオスに比べてはるかに強い。 後羽根の青藍色の鱗粉の散布 ※しかし、寒暖の地域差や羽化が春型(4~5月)・夏型(6~7月)・秋型(8~9月)で雌雄の特徴が明確でない場合もある |
春型は夏型よりも小形で、赤斑が発達し、色もより濃い黒色をしている。4月から9月ごろまで年に2-4回(一般は3回、温かい南諸島では5回)発生する。 サナギで越冬。 普通のアゲハより暗い場所を好むので、ミカンやキンカンの鉢植えを日陰に移動させると、この成虫が卵を産みにくる確率が高い。樹木が茂ったところなど、やや暗い場所をフワフワゆったりと飛ぶ。街なかから山地まで、黒いアゲハの中では一番普通に見られる。山道では湿った地面で吸水する(クロアゲハの♂)のをよく見かける。 ※ジャコウアゲハやオナガアゲハ、カラスアゲハなどと比べて尾状突起が短い。幼虫はナミアゲハと似ているが、やや茶色味が強い。 |
![]() 鉢植えキンカンの木に産卵し、ふ化した2齢幼虫 ('09.7.22) 脱皮を繰り返し成長する |
![]() 3齢幼虫 |
![]() 5齢幼虫になったところ、色は浅い |
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![]() 5齢幼虫の終期=終齢幼虫 これからサナギになる準備行動に入る (5回の脱皮を経て蛹(さなぎ)になる) |
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![]() キンカンの木の幹に止まり行動が鈍る |
![]() ぶら下がり始めたが、 何かの不具合で死ぬ? |
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標準原色図鑑「蝶・蛾」(保育社)、 その他の昆虫図鑑、植物図鑑を参照・引用する | ||
![]() 小さな卵 |
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![]() 毛虫を感じる幼虫 大空を舞うアゲハの幼虫とは想像できない? |
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![]() 【参照】標準原色図鑑全集「蝶・蛾」(保育社)、その他を参照・参考 |
![]() 成虫の飛行 |
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