宮 之 當 神 事  NO.1  2000(平成12)年の宮之當

吉井の庄・住吉神社「宮之當」の起源は明確でないが、本殿神社は中世の鎌倉時代(1257年頃)の創建である。
(中世の平安時代(1150年頃)に氏子が住み着いたと伝えられている)
その後、氏子により神事が執り行われたのが中世の室町時代(1410年頃)に発祥?、後に「宮之當」と名付けられたらしい。
 しかし資料はなにも残っていない。

吉井住吉神社の祭事にの一つに、宮之當・直会(ナオライ)がある。
當人資格は吉井に在住し、家の後継者であれば誰でも入當出来る。毎年2人の入當者により祭事を司る。
日程は
2/5:帳結びといって、姓名帳の作成・折の発注・諸準備を當人と両家の家族及び世話人とで行う。
   
2/10:11日に向けての諸準備。的作り・的箸作り・へいぐい作り・稲株の取り入れ・宮への持参物の確認と搬入等。
   
2/11:祭事当日。6:00に當人2人が上座に座り、祝い膳にて朝食、世話人・給仕人も同席。
      朝食後、作った的を當人が持ち宮入をする。7:00までに宮入し、来客を迎える準備や祭壇を組み奉る。
     7:30〜8:30;給仕人2人は當人宅へ出席の案内に伺う。9:00より太鼓を打ち鳴らし神社への参拝を促す。
     9:30より宮之當・直会の開会。式次第等詳細については「吉井部落宮之當規約」に記載。
     直会で次の當人(末之當人)を承認決定し、1年間清掃・準備に当たる。
     直会の閉会後、的射の神事が始まり、全て終了するのは14:00頃。

以下にに記録写真集を記載します。

的作り
直径210cmの的に半紙を張り、円を書き作り上げる

的完成
御神酒等を供える

2/10・午後 的作り

2/10・夜 完成した的を当家の床に奉納

宮も向け當人宅を出発

祭壇
御神酒・お鏡・のし餅・的箸・へいぐい・姓名帳等の祭壇組

2/11・6:40 當人が的を持ち当家を後に宮に向かう

2/11・7:00 宮入後、本殿に奉納

直会風景

當人写真
緊張気味の今年の2人の當人
今日で1年間の世話が終わる

宮之當・直会の境内 出席者は年により異なる

當人の挨拶

ナオライ風景
御神酒を給仕すれば、必ず返杯があり・・・大変・大変
15?の御神酒を飲み干さねば直会は終われない。

餅切り
切られた伸し餅が
ゴクモチとして、来客者は持ち帰る

2人の給仕人は来客に折・御神酒をすすめる

伸し餅切り 包丁株の當人により12枚の伸し餅が切られる

ごく餅配り

末之當人
宮之當・直会で正座の承諾をえて、神社に参拝後来客に入當の挨拶をする
今日より来年の2/11迄、家族と共に末之當人の務めが始まる

ゴクモチ2枚を半紙に包み来客に手渡す給仕人2人

末之當人の挨拶

的
的射の神事の始まり

弓株
本殿に奉納していた弓・矢・的箸をお下げして、弓株により的射

23〜25mの距離に固定された的

弓株の2人により結束された的箸が解かれイヨイヨ的射

的
矢は2回射る
射る矢の数だけ的箸を稲株に指していく。的は25m先。


末の當當人の的射

弓株の的射(弓株2人は最初と最後に射る)

背後から2番目に末之當人2人が矢を射る(2回)

弓と矢江戸時代に主流だった和弓
現代は吉井・宮之當もこれを使用中
 

今年は晴天で風邪もなく暖かく直会が無事終了する。出席者の人と人との輪・和・話が進展した4時間余りの楽しい一時であった。
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